にじさんじの切り抜き動画を作りたい・すでに作っているという方に向けて、運営元ANYCOLOR株式会社の公式ガイドラインで実際に定められているルールを、一次情報ベースで整理しました。
にじさんじの切り抜きルールはここ数年で段階的に整備されており、ネット上には古い情報(「登録は必須ではない」など)も多く残っています。この記事は2025年5月23日改定の現行ガイドライン(2026年7月時点の最新版)に基づいています。
先に要点を3つ:
- 切り抜きの制作・投稿には、事前に「切り抜きチャンネル登録用フォーム」への登録が求められています
- 投稿時は元配信・アーカイブのURLを概要欄などに明記します
- 発言の切り取りによる誤解の誘導・サムネ詐欺などは明確に禁止。メンバー限定配信の切り抜きはガイドラインの適用外で、法的措置を含む対応の対象です
ルールの正本はどこにあるか
にじさんじの切り抜きに適用されるのは、ANYCOLOR株式会社が公開している「ANYCOLOR二次創作ガイドライン」です。
- 公式ページ: ANYCOLOR二次創作ガイドライン
- 2019年6月制定、直近の改定は2025年5月23日
- 切り抜き動画については第5条に専用の条文があります
まとめ記事やSNSの情報は改定に追従できていないことが多いので、迷ったら必ず公式ページの現行条文を確認してください(この記事も要点の整理であり、正本は公式ガイドラインです)。
投稿前にやること: 切り抜きチャンネル登録
現行ガイドライン第5条では、切り抜き動画を制作・投稿するにあたって、事前に「【にじさんじ】切り抜きチャンネル登録用フォーム」への登録が求められています。登録フォームへのリンクは公式ガイドラインページ内にあります。
登録について知っておきたいポイント:
- 登録するのは連絡先と、運営している切り抜きチャンネルの情報です
- 登録情報は、動画の内容に問題があった場合や削除をお願いする際の連絡先として使われます
- 公式発表で明言されている通り、登録をしても「切り抜き制作の許諾が保証される」わけではありません
- このフォーム自体は2023年5月31日に開設され、その後2025年5月23日のガイドライン改定を経て、現在は第5条に事前登録のお願いとして組み込まれています
「登録したからどんな切り抜きでもOK」ではなく、「連絡が取れる状態で、ガイドラインを守って活動する」ための仕組みだと理解するのが正確です。
投稿時のルール: 元配信URLの明記
切り抜き動画を投稿する際は、概要欄などの分かりやすい場所に、元となった配信・アーカイブのURLを貼ることが求められています。
どの配信のどの部分かが視聴者に伝わることは、ライバー本人への導線にもなります。切り抜きを作る時点で元配信のURLを控えておくと、投稿時に迷いません。
禁止されていること
第5条では、編集の仕方に関する禁止行為が具体的に定められています。意図的に次のような効果を生じさせる行為が対象です。
| 禁止される行為 | 具体例 |
|---|---|
| 誤解を生む切り取り | 発言の一部だけを切り取って、本来と違う意味に受け取れるように編集する |
| 誤情報・虚偽情報の流布 | 事実と異なる印象を与えるテロップや構成 |
| 名誉・信用の毀損 | ライバーや運営の評判を損なう編集 |
| 貶める内容の投稿 | 内容がライバーを貶める可能性を認識した上での投稿 |
| サムネイルの誇張 | 配信内容の本意から離れた文字・画像や、刺激的な内容をサムネイルに使う |
エンタメとして盛り上げる編集と、発言の意図を歪める編集は別物です。「ライバー本人が見ても嫌な気持ちにならないか」が実務上の分かりやすい基準になります。
メンバーシップ限定配信・公式ライブ映像などの切り抜きは、そもそも二次創作ガイドラインの適用対象外です。 これらの無断転載(切り抜き投稿を含む)には、法的措置を含めた厳正な対応が明記されています。通常配信の切り抜きとはリスクの次元が違うので、絶対に扱わないでください。
収益化はできるのか
ここが最も誤解の多いポイントです。正確に書きます。
- 現行ガイドラインには、にじさんじ配信の切り抜きの収益化投稿を明示的に許可する条文はありません
- ガイドライン第1条には、ANYCOLORが独占的に著作権を持つコンテンツの二次創作作品について、収益化投稿を許可する意味ではない旨がわざわざ括弧書きで示されています
- 一方で、収益化を一律に禁止する条文もなく、必要と判断した場合に個別に利用中止を求めることがある、という建て付けです
つまり「登録すれば収益化が公式に認められる」というのは正確ではありません。収益化は自己責任の領域で、運営の判断次第で個別に中止を求められる可能性がある——これが現行ルールの正確な読み方です。
さらに注意が必要なのは、ゲーム実況や歌配信の切り抜きです。これらは元配信にゲーム会社や楽曲権利者などANYCOLOR以外の権利者のコンテンツが含まれるため、ガイドラインでも収益化の可否を含めて、切り抜き側が自分の責任で各権利者の許諾・ガイドラインを確認するよう求められています。ゲームタイトルごとの配信ガイドラインの確認まで含めて、はじめて安全になります。
収益化の一般的な条件(YouTube側の審査など)については「切り抜き動画の収益化ガイド」で詳しくまとめています。
違反するとどうなるか
ガイドラインに違反している、または不適切と運営が判断した切り抜きは、削除のお願い(削除申請)の対象になります。
- 登録済みの連絡先に削除依頼の連絡が来る場合があります
- 連絡に応じない場合は、プラットフォーム経由の削除手続きに進むことがあります
- 削除理由についての個別の問い合わせには答えない方針が明記されています
削除依頼が来てから理由を探るのは困難なので、投稿前に禁止事項に照らしてチェックする方が確実です。
他の事務所との違い
切り抜きルールは事務所ごとに大きく異なります。にじさんじは「事前登録+条文が具体的」なタイプですが、ホロライブやぶいすぽっ!はまた別の建て付けです。複数事務所のVTuberを扱う場合は、最も厳しい事務所の条件に合わせるのが安全です。
事務所横断の比較は「VTuber切り抜きのガイドライン・著作権ガイド」にまとめています。
よくある質問
現行ガイドラインでは、切り抜きの制作・投稿にあたって事前登録が「お願い」として明記されています。未登録の投稿が即座にペナルティになるとは書かれていませんが、ガイドライン違反や不適切と判断された動画は削除依頼の対象になり、未登録だと運営からの事前連絡を受け取る手段もありません。これから始めるなら、最初の1本を投稿する前に登録を済ませるのが確実です。
明示的に許可する条文はありません。一律禁止の条文もありませんが、運営が必要と判断した場合には個別に利用中止を求めることがあると定められています。「公式のお墨付きがある」とは言えない状態なので、収益化する場合も自己責任であることを理解した上で、禁止事項を厳守してください。
できません。メンバー限定配信や公式ライブ映像などはガイドラインの適用対象外で、無断転載(切り抜きを含む)には法的措置を含めた厳正な対応が明記されています。切り抜いてよいのは誰でも視聴できる公開配信・公開アーカイブだけです。
元配信にゲーム会社の著作物が含まれるため、ANYCOLORのガイドラインに加えて、そのゲームの配信ガイドラインも確認する必要があります。収益化の可否もゲーム会社側の規約に左右されます。ガイドラインでも、ANYCOLOR以外の権利者の許諾は切り抜き側の責任で確認するよう求められています。
まとめ
にじさんじの切り抜きは、ルールを正しく理解すれば個人でも安心して取り組める整備された環境です。要点は3つ — 投稿前に登録フォームへ登録する、元配信URLを概要欄に明記する、発言の意図を歪める編集とメン限の切り抜きは絶対にしない。そして正本は常に公式ガイドラインで確認する習慣をつけてください。
ルールを押さえたら、次は制作です。長い配信アーカイブから見どころを探して縦型ショートに仕上げる作業は、AIツールでかなりの部分を自動化できます。ツール選びは「切り抜きAIおすすめツール5選」を参考にしてください。
この記事は2026年7月時点のANYCOLOR二次創作ガイドライン(2025年5月23日改定版)および公式発表に基づいています。ガイドラインは予告なく変更されることがあるため、制作前に必ず最新の公式情報をご確認ください。
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